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第13回:「モテる人財はunder promise, over deliver」
こんにちは、
サクセスキャリアデザイナーの鉾立由紀です。
早いもので、もう11月ですね。
私の著作「35歳までに天職を探す『転職』の教科書」が出版されたのが去年の10月23日。あれから約1年が経ちました。
そんなことを思い出しながら「もう1年かあ。」と思っていたところ、
なんと!
私の本の韓国語版発売のニュースが届きました!(出版社から韓国語版が私宛に届きました。)
私はハングルがわからないので、残念ながらタイトル等をここでご紹介はできません。
ですが、「鉾立由紀」の著者名で出版されているので、韓国にお友達がいる方は、ぜひ私の本を薦めておいてくださいね!
早速ですが、今回の秘密の法則!
「モテる人財はunder promise, over deliver」
まず、”under promise, over deliver”という言葉から説明しましょう。
私が知る限り、日本語で完璧にマッチしているフレーズはありませんが(もしご存知の方がおりましたら、ご連絡ください。)、直訳すると
「控えめに約束して、結果は大きめに残す」
といった感じでしょうか?
ピンと来ないかもしれないので、私と転職候補者の給料交渉の例を挙げますね。
私:「田中さんにとって、『最低この給料が出たら、新しい転職先に行く』という給与額はいくらですか?」
転職候補者(以下、田中さん):「600万を希望しているのですが・・・。」
私:「今おっしゃった金額は、ご希望の理想金額ですよね?希望金額ではなく、『この金額以下なら、もう絶対に採用通知にサインはしない』と言う金額のラインはどこですか?」
田中さん:「そうなると、550万ですかね。」
私:「田中さんの現在の年収が500万と言うのは間違っていませんか?あなたは、現在面接を受けている○○会社のお仕事をとても気に入っているとのことでしたが、もし、提示金額が530万だったら先方にお断りのご連絡をしてよろしいですか?今はとても不景気なので、550万以下の提示額が現実的かもしれませんが・・・。」
候補者:「(すこし考えて)それでは、最低ラインは530万でお願いします。それ以下なら、転職しません。」
私:「わかりました。530万以上であれば、転職されるということで了解しました。」
ある意味、私が候補者をいじめているように聞こえるかもしれません。
ですが、ここからが”under promise, over deliver”の本領発揮のポイントです!
私は採用企業側に行き、候補者が600万希望されていると言う旨をお伝えするのです。
そうすることで、3つのケースが想定されます。
1. 600万以上出してくれるケース
2. 600万を下回っても、候補者の希望額よりも上の金額を提示されるケース
3. 530万以下を提示されるケース(これは企業側とリクルーターとのコミュニケーションが上手くいっていればあまり起こらないと思います。)
さて、この給料交渉ケース1または2の結果、候補者は採用通知の提示額を見てどう思うでしょうか?
ケース1なら大喜び、そして万一、ケース2だったとしても、530万以上(行きたい会社に転職できるライン)を提示されたので喜んでくれるのです。
最悪なのは、”over promise, under deliver”の場合です。
同じシナリオを”over promise, under deliver”バージョンで書き直してみましょう。
私:「あなたにとって、『最低この給料が出たら、新しい転職先に行く』という給与額はいくらですか?」
候補者:「600万を希望しているのですが・・・。」
私:「わかりました。では、600万で交渉しますね。」
さて、私が採用通知に給与提示額を書き込めるのであればいいのですが、実際には候補者が希望している額をそのまま提示していただけないケースもままあります。
そんな時、600万に満たない給与額が提示されたらどうでしょう?
最初の例であれば、「600万を期待するのは現実的ではないですよ」と示唆されているので、600万を下回っても、候補者はそれほどがっかりしないでしょうし、また、530万以上を提示されれば、転職しますとおっしゃっていますので、まあ妥当な線かと納得してくださるでしょう。
ですが、2つ目の例の場合、候補者の期待値は600万のままです。これで、600万が提示されても、候補者の「満足度」は低めですし、また、提示額が600万以下なら、がっかりして採用通知にサインをいただけないかもしれません。(また、サインをされても、かなり無理矢理納得して、と言う感じになるでしょう。)
相手の期待値を低めに設定することで、モテる人財はしっかりとした結果を出し、更には、「この人はいつも期待以上の仕事をする人だ」という印象を与えているのです。
あなたの周りに「アイツのやってることはたいしたことじゃないのに、なんであんなに評価されているんだ!?」という人はいませんか?
その方は、もしかしたら”under promise, over deliver”の法則を活用しているのかもしれませんよ?!
今回も最後まで読んでくださってありがとうございます。
次回もお楽しみに!
モテの秘訣その十三「モテる人財はunder promise, over deliver」