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第28回:【自問自答は芸術であり、芸術は自問自答だ。】
その花の名前を、
初めて思いついた人のことを想像してみる。
花の色から思いを形にしたのだろうか。
あの匂いから言葉を彫刻したのだろうか。
何をどう感じて、心をどのように使って、
あの花を言葉にしたのだろうか。
僕は春にいつも思う。
「桜を心から感じたい。」
そう思うのは、なによりも素敵なことに、
時が幾千年流れようとも、
桜を、日本人の心が愛してきた。からだ。
時は現代。
僕は桜に対し、こんなことを呟いている。
「美しいなぁ。気が狂いそうだ。
心すべてが君の色になってしまう。」
あの偉人達も狂いそうになったはずだ。
あるいは、狂ったはずだ。
輝く一瞬の美しさは、
僕に忘却の快楽を教えてくれる。
ああ、もうどうにでもしてくれよ。
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と、今回はサクラに対する自問自答から始めてみました。
桜、いよいよ開いてきましたね。
本気で不思議なのですが、
なぜ桜は、人にとってちょうど良い、
あの高さで咲くのでしょうか?
本当に絶妙で素晴らしい
立ち位置で立ってくれていると思うのです。
あの身長(高さ)じゃなかったら、
過去の偉人達も桜に酔いしれなかったのかもしれない、
と思ってしまうほどです。
だって、下から見上げた桜は、
「畏怖」という言葉以外の何物でもないですからね。
昔から僕はそう思っています。
さて、ここのところ、
生きている上で、最も大事なものが、
自問自答だと信じている佐藤です。
そんなアンテナを張っていることもあり、
先日、わが愛する吉本隆明さんの言葉で、
衝撃的な一文と出会いました。
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コミュニケーションに邪魔っけな石を置く。
自問自答のようなものを、
さしあたり何と名づけたらいいのかというと、
もしかしたらそれは「芸術」という言い方で、
できるんじゃないでしょうか。
いや、いまのところそう言っておくのが、
いちばん近いような気がするんです。
〜ほぼ日刊イトイ新聞 「日本の子ども」より〜
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こういった言葉は私を異様にぞくぞくさせます。
一見、謎解きのようですが、
いやはや、自分の体験に響き、分かりやすい。
心を成長させる薬は?
と聴かれたら、
私も「自問自答」だと答えます。
クライアントの方から、こんな話をよく聴きます。
心に問題を抱えてしまったので、
なんとか余裕を持たせようと、
リゾートに行ってきました。
しかし、余計にきつくなってしまいました。
いや、
これはそうだと思うんです。
ぼけーっとして心の問題が解決するのなら、
人間は、成長しないはずなんです。
むしろ、サバイバルにいかなくては。
サバイバルとは、
痛みや見たくないものと向き合うことです。
自分の問題と向き合う以外に、
心の問題は解決のすべがありません。
常に自分の心が世界を創っています。
だからこそ、常に自分に問いかける、
それは、生きていることを知ることにもなります。
誰かに心からの感謝をすること。
誰かを愛するために、しっかりと自分を愛すること。
これらは、自問自答の先にしかありません。
「君を愛する僕の心を僕は愛する」
「僕を愛する君の心を僕は愛する」
これは、どっちでもありますね。
不況だとしても、
世の中が理不尽だとしても、
どう生きるかは、あなたの自問自答の質が決めます。
そのクオリティを挙げることを考えて生きていれば、
未来は明るいものとなります。ね。
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帰するところ、最も重要なことは何かといったら、
自分と、自分が理想と考えてる自分との、その間の問答です。
「外」じゃないですよ。
つまり、人とのコミュニケーションじゃないんです。
自分と、自分が理想と考えるもの、
そことの内的な問答がいちばん大切なんです。
〜〜 吉本隆明 「日本の子ども」より 〜〜