自動車整備士の仕事は自分の工場を持って、クライアントの車両を整備するという形態から、保険会社や車両の販売会社からの修理や整備を請け負う形態に変わりつつあり、平均年収に関しても安定する傾向にあります。
個人事業として自動車の整備士をしている場合には、クライアントとのコネクションが非常に重要で、固定客が収入の多くを占めているので、人脈などを活かしてクライアントの輪を広げるような活動が必要となります。保険会社や車両販売会社の請負や、ガソリンスタンドに雇われている場合には収入が安定していますが、年齢が上がったとしても技術レベルが同等である場合は給与は同程度となっています。
技術力の高いスタッフに関しては給与は上昇していきますが、最新の技術などについていけない場合には収入的には非常に厳しくなります。この仕事で一番大切なのは接客と技術力で、この速いペースで革新が行われる技術にいかにしてついて行くのかが技術レベル向上のヒントになります。
自動車整備士の年収の特徴としては世代間での差があまり無いということで、これは看護師などの専門職に特有のもので、20代や30代の若い時期にある一定の水準まで給与が上がりますが、それ以降は年齢を重ねてもほとんど上昇はしません。千葉県でもこれは同じで、自動車の整備を行っている整備士の年収は420万円で、この地域の平均年収が460万円なので、平均では低い水準となってしまいます。
しかし年代別にして調査したデータでは自動車の整備の仕事をしている人たちの給与は千葉県の平均的な年収と同等なので、年齢が高くなるにしたがって給与が上昇するサラリーマンと専門職の違いが顕著に見られます。
平均年収が高いのが東京ですが、物価が非常に高いので500万円以上の年収があったとしても可処分所得を考えると千葉県の460万円と同等かそれ以下の生活水準なので、この地域の整備士の場合には平均的な生活水準で暮らしていける金額となっています。また年齢によって給与は上昇しませんが、技術力によって上昇するので、新しい技術を習得すると高い給与がもらえるようになります。