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転職したいけど、なかなかその一歩を踏み出すことができない……。そんなジレンマを抱えている人に、転職の先輩が「自分が転職したきっかけ」を語りアナタの背中を後押しします。
第27回  総務人事への転職理由・志望動機
「…総務部は、縁の下の力持ちです!」
若かったわたしは、まぶたが重くなった。
【前職】総務人事 → 【現職】総務人事
岩垣 雅彦(仮名/50才)
Q:転職のきっかけはなんですか?
地元へ戻ることに。
家庭の事情で、27年間勤めた機械商社の総務人事部を去り、地元九州に帰ることに。さて地元のつてをたよりに求人誌でも取り寄せようかと思案していたときです。会社の若い子から「インターネットが便利ですよ」と聞き、さっそく挑戦しました。前職では採用にも携わっていましたが、私自身、転職活動がはじめて。いざ自分のことになると、とたんに難しく感じるものなのですね(笑)。スキルの棚卸しに、非常に時間がかかったのを覚えています。活動初期はインターネットの勝手がわからず、スカウトメールでお声がけいただいた会社様だけにせっせと履歴書を郵送していました。
Q:この会社に決めた理由を教えてください
部署運営の経験が活かせると思った。
そんなあまり要領を得ない活動の中、選考段階にも関わらず、ある企業の担当者から相談をいただきました。「人がなかなか定着しない。とくに若手スタッフが定着しないことに対してどうすればいいかを悩んでいる」。じつは、前の会社でも同じように悩んだことがあったんです。当時の問題解決までのプロセスを思い出しながら、選考中でしたが思い切って“総務部の面白さを気づかせてあげればいい”という企画を提出しました。この企画に採用担当様から“やってほしい”とのお声が。そこがいま働いている会社です。妻からは“大見栄を張った手前がんばりなさい”と叱咤激励を頂戴いたしました(笑)。
Q:転職して何か得たものはありますか
仕事に手ごたえを得た、若手たちの笑顔。
会社は、九州を中心に事業を展開する生産設備メーカー。いまは部門改革の一環として若手社員の教育を担当しています。若い子が総務部に面白さを見つけにくいのは、仕事の成果が見えないという点。まだ成果を手にしていない彼らに、大声で「裏方の楽しみを見つけましょう」みたいなやりがいを叫んでも届かないんです。目に見えて貢献している実感がないから、会社に居場所がみつからない。だから面白くない。でもそうじゃないんですよね。総務部は総合業務部の略称。会社の“患部”にいち早く気づけるポジション。そう、この部分をもっと楽しんでいいんです! 先日も若手から「社員が企画導入したものは、その人の名札をつけよう」という声があがりました。成果が目に見えて分かるし責任感も生まれる、何よりユニークだと通したところです。会社に“参加”していると気づいた子から、表情も明るくなっていく。社内で一番“うるさい部署”に育てるのがいまのやりがいです。

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