社会人の転職活動と新卒の就職活動との大きな違いは実務経験が重視されるかどうかです。転職においては資格や学歴よりも、これまで就いていた仕事の経験が重視されます。実務経験がないと、資格を持っていてもあまり重宝されないことが多いです。しかし、学生の頃に英語を頑張って勉強してきた人の中には、英語を活かせる仕事に転職したいと考えている人も多いでしょう。ここでは、実務未経験でも可能な語学能力を活かした転職について説明していきます。

転職活動をしている人の中には、TOEICで高いスコアを持っていたり、英検などの資格を持っている人も多いでしょう。英語ができれば将来役に立つと思って学生の頃に英語の勉強に力を入れていたり、英語の資格を取ったりしたかと思います。転職活動においても、英語力は高く評価されることが多いです。しかし、実際に転職活動をしてみると、思っていたよりも英語能力が評価されないと感じている人も少なくありません。英語がいくらできる人でも、実際に英語を使って仕事をした経験がないと、社会人の転職ではあまり評価されないのです。国際結婚をしている人でさえも例外ではありません。

そのため、英語をそれなりに話せる能力がある人でも、実務が未経験だと英語を活かせる仕事に就くのを諦めてしまう人が多くいます。しかし、実務経験がないからといって、転職するのを諦めてしまうのは時期尚早です。採用されない原因が分かっているのであれば、その原因を取り除く必要があります。実務未経験が原因なら、実務を経験すればいいのです。

転職活動をしている人のほとんどが正社員の求人だけに応募をするでしょう。しかし、英語力を活かせる仕事は、正社員の仕事だけとは限りません。アルバイトや派遣社員、契約社員などの非正規雇用の形態で働く場合でも、英語を使う仕事はあります。非正規雇用の場合には正社員の求人と比べて採用基準が緩めであるため、未経験でも採用してもらえるところが多いです。そして、非正規雇用の仕事でも実務経験として認めてもらえます。

多少給料が安くても、数年程度の実務経験を積めば正社員として転職することも可能になるでしょう。実際に英語を使う仕事に従事してみると、実務経験がある人と未経験の人との違いも見えてくるかと思います。職場によっては経験を積んでスキルが上がって来ることでアルバイトや契約社員から正社員に登用してもらえるところもあります。

転職をする理由として多いのが、自分の持っているスキルを活かした仕事をしたいということです。英語を話せる人は通訳などの仕事に就きたいと考える人が多いでしょう。他に高い給料を求めて転職する人や、残業の少ない職場で働きたくて転職する人も少なくありません。しかし、国内に本社を置く日系企業の場合には、転職をすることで年収額のアップはあまり望めないでしょう。そのため、好待遇の職場で働きたい人は、外資系企業への転職を目指すことが多いです。

外資系企業は給料が高いというイメージを持っている人が多いでしょう。実際、同じ職種を比べてみた場合、外資系企業は日系企業よりも1割から2割程度給料が高めです。そして、外資系企業へ転職する際に求められる能力のうちの1つして語学力が挙げられます。主にエンジニアなどとして活躍している人が、外資系企業へ転職するケースが多いですが、エンジニアとしての専門知識に加えて語学力が重視されるのです。英語を自然に話すことができれば、周りに大きく差をつけることができます。

これまで営業職として働いて来た人や総務などの事務職として働いて来た人の中にも、外資系企業への転職を希望している人は多いでしょう。外資系企業でも、日本国内の支店では国内企業と同じように総務や経理の仕事を行う必要があります。日本市場向けの営業も行っているため営業職に就く人材も必要です。普段の業務においては、日系企業とさほど変わらないところも多いようです。

外資系企業では上層部の人たちと連絡をとったり、会議などに出席する機会が定期的にあります。その際のやり取りがほとんど英語で行われるため、英語力が重視されるのです。英語を話すのが得意な人なら、会議でどんどん発言することができます。エンジニアであっても、海外のエンジニアと英語で話す機会が多いです。海外から入ってくる最新情報も、一次情報は英語であるため、英語力のある人は常に新しい情報をキャッチできるでしょう。

英語を話すことができる人は、外資系企業への転職で有利になるなど、仕事の幅が広がります。英語の他に専門分野のある人は英語力が大きな武器になるでしょう。ただ、英語を話せればそれだけで有利に扱われるというわけではありません。正社員として英語を使う職に就きたい人はそれなりの実務経験も求められます。実務経験のない人や浅い人は、アルバイトや契約社員として実務経験を積んでから正社員としての転職を目指すのも一法です。

自分のやりたい仕事に向けて、諦めずにこつこつと経験を積み重ねることが重要です。英語だけでなく、どのような仕事をしてみたいのかを広く考えてみてはいかがでしょうか？