産休や育休への理解を求める声が上がり、女性の「結婚・出産後は家庭に入る」という流れは少しずつ変わってきています。旦那様の給料だけでは子どもを育てられない、という育児への支援の少なさも問題にあがっている昨今。子育て中のママたちにはどんな課題があるのか、何を悩み転職を希望するのか、転職のタイミングや成功のポイントをについて見ていきましょう。

子育てをするママたちには、働きたいのに働けない、もしくは本当に働けるのかどうかといった、不安や現実的な壁が存在します。ママたちにとって、どんなことが障害となっているのかをまとめてみました。

子育てと並行して働ける職場が少ない

ネットやフリーペーパーには、多くの求人情報が溢れています。それなのに、なぜ子育て中のママが仕事に応募できないのでしょうか。それにはまず、求人情報に「育児との両立」「ママさん歓迎」などの文言が無いことが挙げられます。子育て中でも応募できるのか、ワーキングマザーに対する理解がある職場なのか、判断が付きません。また、休みの取り方や緊急時に融通を聞いてもらえるのか、幼稚園が終わる前に上がれるのか、等希望の勤務時間や休日を考えると、一気に求人が少なくなってしまいます。

企業側の受け入れ態勢が整っていない

いざ、条件に合う企業に申し込んでも、子どもの有無や勤務時間を聞いて受け入れてもらえないことも多いことでしょう。働く女性が取り上げられても、多くの企業で子育て中の女性を受け入れる体制は作られていません。家庭のために就職を希望すると志望動機が薄くなりがちで、本当に興味がある仕事内容ではないこともあるので、企業側が求める人材に当てはまらない、働きたい気持ちが伝わらないこともあるようです。

子どもがいるからこその悩み

また、面接日に限って子どもが熱を出す、無職の場合であれば、保育園にも入れてもらえず就職活動に支障が出て何もできない、と言った子どもに関係する悩みも多いようです。また、母親が不安な顔やオーラを発していると子どもは敏感に反応してしまいます。子どもも一緒に情緒不安定になってしまうこともあり、ママたちの悩みは尽きません。

多くの悩みや不利な状況に置かれる子育て中のママたちですが、出来るだけ早く転職した方がいい理由もあります。 転職に関して35歳という1つの節目があり、これを超えると更に女性の就職は難しくなると言われています。子育てしながら仕事をし、転職活動では時間が足りず、精神的にも体力的にもハードな時間が続きます。 若いうちにワーキングマザーへ理解がある会社に転職しておくことは将来へ繋がります。企業側もビジネスなので、できるだけ現場で使える人材を獲得したいと考えます。若いうちには知識やスキルを習得しやすくても、年齢を重ねるとどうしてもスピードが落ちてしまいます。年齢的な転職のタイミングというのも存在しているのです。 また、子どもは否応なく成長していきます。成長するに従って、お金もかかってきます。そして何より、いつもお金がない、仕事がないと悩む母親を見るのは、子どもにとっても非常に辛いものです。成長する過程で心に何らかの傷がつくことも考えらます。早いうちに転職活動という大きな困難を乗り越え、安心して我が子の成長を見守れる家庭を築くのをおすすめします。

就職に多くの障害がある、子育て中のママなので、いざ良い条件の仕事を見つけると飛びついてしまいがちです。早く転職先を見つけなければいけない、その思いが走りすぎると思わぬ落とし穴にはまることがあります。 転職サイトで「ワーキングママさん歓迎」という言葉に飛びつき、企業自体についてきちんと調べなければ、すぐに倒産してしまう脆弱な会社だということに気づかないかもしれません。他にも「子育て中のママが何人も働いています」という文言に引かれて入社しても、実際は長くその会社で働く中でママになった人の可能性もあります。 新入社員には到底子どもと仕事のバランスを保てる研修・業務内容でなく、辞めざるを得ない状況になったという例もあります。 こういった失敗例の多くは「焦り」から来ています。このチャンスを逃すと、次はないかもしれないという恐れから、良く調べず入社してしまうケースに多く発生しています。早めに転職してしまうことは重要ですが、すぐに働けなくなってしまっては本末転倒です。就職に必要なことは、いくら急いでいてもしっかりと会社について下調べしておくことが、転職活動を成功させるポイントとなります。

今回は、子育てをするママたちの悩みから、転職活動の必要性と、成功へのコツを紹介してきました。まだまだ、ワーキングマザーが働きやすい世の中ではありませんが、少しずつ支援の輪も広がってきています。近くの子育て窓口に相談したり、夫婦でママの就職活動時間を作ったりするための工夫について話し合うのも良いでしょう。母親だけの問題ではなく、家族みんなの問題として、旦那様の協力が必要不可欠なことも忘れないようにしましょう。