前回までの話でタイムマネジメントが単なるスケジュール管理でないことはお分かりいただけたと思います。そこで、広い意味合いとしてのタイムマネジメントの具体的なアイデア事例をご紹介しましょう。
@毎日、自分のビジョンを確認する
前回、これはチェック項目のfで取り上げました。この具体的な事例です。
「自分のビジョンを手帳に貼り付け、毎日1度は見るようにする」
「自分のベッドのちょうど枕の上の天井にビジョンを貼り付け、毎日、寝る前に見るようにする」
「トイレの内側のドアに張り、毎日、用を足すたびに見るようにする」
どうです、涙ぐましい努力だと思いませんか。このようにして1日1回はビジョンを見ることにより、今、自分は何を目指して、何をやろうとしているのかを自己確認しているのです。
A読みたい本をまとめ買いする
自己啓発のために読書をするというのはよくあるキャリアプランです。
この時、ある目的があって、体系的な読書をしようと思ったら、その都度、本を買ってくるのではなく、あらかじめ必要な本を全て買い揃えてしまうのです。そして、その本を目立つところに並べるか積み上げるかするのです。これは私もやったことがありますが、かなりのインパクトです。
本の山を見ることで読書に対して物理的なイメージを持つことが出来ます。つまり、どの程度のスピードで読んでいかないとどうなるかが、理屈ではなく物理的な感覚として分かってしまうのです。こうなると俄然、読書に対する意気込みが変わってきます。まるで本の山に挑戦するかのような読書が始まります。
また、このような読書法には別なメリットもあります。それはあるテーマに関して、体系的、集中的に読書をすることにより、読書からのインプットが加速度的に進化するのです。それは五月雨式にだらだらと本を読むのとは比較になりません。是非、試してみてください。
B自分の目標、計画を親しい人に話す
これは、どちらかというと意欲のマネジメントに関するアイデアです。
人間の気持ちというのはそんなに強いものではありません。ちょっとしたことで挫けてしまったり、挫折をしてしまうことは多いものです。
そこで、自分の目標や計画を親しい人に話をし、静かに見守っていてもらうと共に、挫けそうになったら指摘をしてもらったり、励ましてもらうのです。
私の友人が一念発起してある資格をとろうと思い、家族にこの1年は資格を取るために勉強するから是非、協力してほしいと頼みました。しかし日が経つにつれて学習意欲がやや減退し、ある時、会社から帰ってボーッとテレビを見ていました。
すると子供が「パパ、勉強しなくていいの? 今年は一所懸命勉強するから協力してほしいって言ってたでしょ」と言ったそうです。このひと言で友人の気持ちが奮い立ったそうです。
また資格取得ということで、こんなアイデアもありました。これも私の友人ですが、ある国家資格を取ろうと思ったのですが、そのためには相当な時間を勉強時間に当てなければいけません。そこで彼は親しい友人に電話をかけて、「自分はこの1年、死に物狂いで勉強をして資格をとりたい。
そこでこの1年、酒の席に自分を誘わないでほしい。資格を取ったら是非また誘ってほしい」という意味合いの連絡をしたそうです。
ちょっと難しい資格は取得するのに年間200時間以上の勉強時間が必要だとも言われています。これは隙間時間を積み上げてもなかなか確保が難しい時間の量です。そこで彼のようなアイデアも必要になってくるのです。ちなみに私の友人は1年以上の不義理をすることは出来ないと考え、必死になって勉強し、1年で資格を取ったそうです。
さあ、皆さんだったら、どんなアイデアで自分のキャリアプランを実行して行きますか。