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医療品・化粧品・日雑品
バイオテクノロジー関連業
【バイオテクノロジー関連業 業界動向】
 Biology(生物学)とTechnology(技術)を合わせた言葉であるバイオテクノロジーは、発酵や醸造、品種改良、細胞や遺伝子の組み換えといった操作など、動植物の持つ様々な機能を人類の生活に有効な形で役立たせる様々な技術の総称である。1970年代に入り、細胞融合や遺伝子組換えといった新しい技術の開発で、食品や医薬品だけでなく日用品、化粧品、環境分野など応用範囲も広がったことによってバイオテクノロジーの名が一般にも知られるようになり、産業としての認識も高まりを見せることとなる。

 経済産業省は平成17年度予算において、バイオ関連事業に265億円(前年度より9億円増)を計上した。異業種参入も盛んな産業であるために正確な市場規模は把握できないが、政府が平成15年度に行った「バイオ産業創造基礎調査」では986社の回答があった。製品の年間出荷額では「食品」が全体の6割以上を占めており、「医薬品・診断薬・医療用具」についても全体の2割を超える数字を残している。

 技術の進展とともに、バイオ産業の範囲も拡大を見せている。長期にわたる研究と多額の費用が発生しやすい事業であるだけに、コストを抑えるための取り組みに対する意識も、今後活発になる同業者間の競争においては重要な点といえるだろう。一方で、倫理的に問題視されているクローン技術のような誤った研究の活用が、安全性に対する不安、環境や生態系への影響など多くの問題を生み出しかねない恐れもあるだけに、常に社会との調和を図りながら研究を進めていくことは何よりも大切である。

 食品では、近年において広く認知されるようになった「特定保健用食品」の市場が今後も成長していく期待がもたれている。食用油や飲料、乳製品、インスタント食品など、既に様々な商品が発売されており、健康志向の高まりによって消費者からも高い関心が寄せられ、ヒット商品も生まれている。

 医療面においても遺伝子レベルでの治療や薬剤開発など、バイオテクノロジーの役割が大きく求められている分野での進展に注目が集まっている。特にがん治療については、発生原因の特定や治療に効果のある物質の発見といった、企業や関連機関による研究成果が連日のようにニュースで取り上げられている。国内製薬各社においては抗がん剤開発を本格的に行う動きが見られるなど、がん治療に対する取り組みに進歩を予感させる状況の中、バイオ関連が果たすべき役割にも大きな期待が寄せられていくことだろう。

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